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専用ICを使わずLLCコンバータを製作する設計シート。

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  • 秘密 kentamuさん

LLCコンバータを作る際は専用のICを使いデータシートの通り設計するのが定石だ。
今回はLLC専用ICを使わずに安価なゲートドライバでLLCコンバータを製作する方法を紹介する。

私は学生であるため安価に(そして入手性の良いICで)コンバータを作ることは重要だ。
まず目を付けたのが秋月に売っていたゲートドライバIC"IR21531S"である。これは555タイマーを搭載し、コンデンサと抵抗値で発振周波数を制御することが可能なハーフブリッジドライバである。
LLCコンバータは周波数制御であるため、出力電圧を監視して555タイマーの抵抗を変化させる構造を作ることでフィードバック部が構成可能であると考えた。

そこで添付したファイルの画像のような回路になった。
周波数の上限、下限値は555タイマーの抵抗値とコンデンサによって決まるため、LLCコンバータの周波数制御領域を確定することが可能となる。
二次側電圧をTL431で監視し、目標電圧になったらフィードバック信号を一次側に伝えて周波数を高くするといった回路になっている。

また過電流保護回路として、トランスの一次電流を電圧変換しOCP用MOSFETの閾値を超えると周波数を高くして出力電圧を下げる回路を設けた。短絡保護の際は発振を停止するように制御したほうがいいかもしれない。

このように発振器を内蔵したゲートドライバICで簡単にが構成できるが、一点問題がある。それは、ソフトスイッチング成立のためのデッドタイムの調整、共振外れ検出だ。
そこで、デッドタイムの調節のためFETのゲート抵抗の値を変えることによってソフトスイッチングを成立させることにした。(共振外れには目を瞑る。)

添付ファイルとしてLLCコンバータのトランス設計シートをアップロードする。
使い方は簡単、緑色のセルに希望の値を入力するとトランスの巻き数などが表示される。
ゲート抵抗に関しては使用するMOSFETのパラメータを入力することで最適な値を表示する。
このシートではPC44, PQ26/20のトランスを使用する前提として直流重畳特性、漏れ磁束の特性などが入っているが、希望のトランスに合わせてパラメータを変更することが可能である。
是非エクセルシートをダウンロードしていじくりまわしてみてほしい。

最後に、シートで設計したトランスのパラメータを回路シミュレータに入れることでソフトスイッチングの可否を判定することを推奨する。
お勧めはのスイッチング電源用シミュレータSIMetrix(フリー版)だ。
添付ファイルにSIMetrixのシミュレーションファイルをアップロードする。ぜひ製作に活用していただきたい。

拙い記事ですが、最後までお読み頂きありがとうございました。

https://twitter.com/Sophia_ele_lab/status/1155353474348933120?s=20

ファイル

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  • 上智大学エレクトロニクスラボのブログも見せてもらいました。安い部品で工夫して作る楽しさが伝わってきました (^^)

    • Mizさん

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    • 残存する社内図面によれば 30年以上前はコントローラに555使うのがポピュラーだったようです。
      もちろん当時はLLCという名もなく、ハイサイドドライバも出始めで高価とのことでした。

      • 電気弱者さん

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