パワエレの教科書には、パワーデバイス、電力変換回路、制御技術が三本柱だとよく書かれています。しかし、研究テーマの視点から見ると、次世代パワエレ技術と呼べるようなテーマを見つけるのが難しくなってきているのではないでしょうか? そのため、査読論文投稿を求められる大学ではパワエレ研究のハードルが高くなってきている感じがします。
パワエレ製品は多いので、製品化技術(実装技術など)の開発の面では解決すべき課題は多いと思いますが。
この業界で15年以上仕事をしていますが、最近の論文で発表されるテーマは企業が製品化で利用できる範囲が狭いと思いますね。その部分では、ベルクさんに共感できる点があります。
企業の製品をみても、新しい回路と言ったものは少なく過去のものの改良(小型化やコストダウンを目的としたもの)が多いように思います。近年では、大学と企業の共同研究でも製品化にかかわるようなテーマの相談もある(増えてきた)と聞いています。
ただ、一方で有名大学の研究室では、従来の王道の研究を続けておりますので、まだまだ解決すべきテーマは多いのではないかと思います。ただ、なかなか王道の研究では、研究費がとりずらいため、目新しい研究が増えてきているのかと想像しています。
私も大学院生として研究していますが,確かにパワーエレクトロニクスの研究は飽和していると思います。
理由としては,電力変換器の種類やフィルタ,制御ブロックのパターンがある程度決まっており,全く新しいものがもうなくなりつつあるからです。
私の見解としては,パワーエレクトロニクス回路は既に研究されつくしており,目的が再生可能エネルギーや電気自動車の運用など現代に合わせて変わってきているのかと思います。
また,パワーエレクトロニクス回路というよりは,電力変換器用パワーデバイスの材料である半導体や蓄電池といった,材料工学の発展がパワーエレクトロニクスの発展につながると考えられます!