ここ10年から15年くらいでしょうか。製品のコストダウンの開発が多く行われているため、現場の技術者の技術力の低下が課題になっています。
例えば、回路シミュレータで、白紙から回路を作る機会がないまま中堅になっている人も珍しくありません。
先日、現場の技術者の相談にのっていましたところ、回路シミュレータをつかってパワーデバイスの損失を計算していましたが、相談してきたエンジニアは、自分では損失の計算できないので、シミュレータの結果が、正しいかどうかの判断ができていないことが発覚しました。
省エネ製品を開発しているメーカーであれば、同じ境遇の会社もいるのではないかと思います。入社してから、PCを使った業務が多い年代で自分自身で課題に気づいていないことも問題であるととらえています。(自分が古い人間なのでしょうか・・・。)パワエレの技術レベルの向上のためのお知恵を拝借できれば嬉しく思います。
この悩み、パワエレ会社の管理職やベテラン技術者にとって、共通の悩みですね。
なかなか、いい方法はありませんが、
自分のところでは、2つを意識的にやっています。
1つはOJTです。つまり、先輩技術者と一緒に仕事をやることです。
もう1つは、パワエレ協会の実践養成セミナーを利用することです。
https://pwel.jp/seminars#taikei
是非、試しに利用してみてください。
お答えではありませんが、教育現場からのコメント(新卒技術者が該当)です。
まず一般的なお話で言いますと、電気系学科の出身学生でも、近年は強電はもちろん、回路技術を学ぶカリキュラムも減ってきています。別の投稿にもありましたが、情報寄りのカリキュラム(学科)にしているところが増えてきており、大学卒業のための単位数が変わらないので、自ずと電気工学の割合が減ってしまいます。
また、仮に強電系のカリキュラムが含まれている学科の場合も、(卒業研究を除く)座学や実験実習では、本投稿者のいうような知識や技術までは学んでいないと思います。
例外的に"パワエレ"を専門とする研究室に配属された学生であれば、本投稿者の言う知識や技術の初心者レベルは習得しているかと思います。
このような現状ですので、新卒技術者は、就職してからの知識や技術を身につけることになることがほとんどだと思います。