2024/7/1 vol.65
技術の高度化や製品の多機能化によって、従来は営業担当やサービス担当で行ってきた業務も技術者がやらなくてはなりません。そういう意味で、技術者の果たす役割は益々大きくなります。技術開発が中心業務であるわが社(Mywayプラス)の場合、お客様からの引き合いについては技術者が営業担当と同行し、直接お客様とやり取りを行います。また、自分の研究成果、技術をいかにわかりやすく上司や同僚に伝えるかも、自分自身の評価に繋がるだけではなく、自らの職業的な責任でもあります。従って、他人に「伝える力」がとても重要です。
では、「他人によく伝わるには」どうすればよいか、私なりにまとめてみると、以下の3つがあります。
1.自分の言葉で話す、書くこと
他人の言葉はどんなに素晴らしくても、伝わりません。 ですから、自分なりに噛み砕いて自分の言葉に置き換えなければなりません。そのためにももちろん、内容をよく勉強して、自分がよく理解していることが前提です。
2.ポイントを絞って話す、書くこと
日本人の場合は、責任を恐れるあまりにすべて網羅したがる傾向があります。 あれこれ網羅すると、読む人、聞く人にとっては混乱します。私は人に話す時、よく「ポイントは3つあります」と前置きしながら話すようにしています。書く時も同じように、ポイントを3つか5つ程度に絞って書くことです。
3.話す場合は自信をもつこと、書く場合は語尾を明確にすること
自信のない話、語尾が不明瞭な言葉では伝わりません。どうしても自信がない場合は、話さない、書かないことも1つの選択です。
では、人によく伝える力をどうすれば向上できるか、私自身が実践している2つを紹介します。
1.よい文書を沢山読む、よい話を沢山聞くこと
読む・聞くだけではなく、なぜよいか、よくないかを常に考えて、自分の体に落とし込んでいきます。
2.人前で沢山話す、沢山書くこと
簡単なこと、例えば、技術レポートを毎週提出する、会議出席したら必ず1回は発言する、などを実践することです。No63で紹介したように、やりきることが肝心です。こうして毎週「技術者のビタミン」を書くことも、一番勉強になっているのは実は、私自身ではないかと思っています。
一般社団法人 日本パワーエレクトロニクス協会
代表理事 楊 仲慶
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