【Myway】パワエレ技術者向けFPGAセミナー(4/24開催分) の補足説明
セミナーでDSPとFPGAを連携させて、高速フィードバック制御をFPGA、低速はDSPに制御を分担する事例をご紹介しました。これらデバイス間のインターフェースについて補足説明いたします。
一般的に、パワエレ制御ではスループット(データ量)よりもレイテンシ(遅延)が重要となります、したがって一般的に、高速シリアル通信(パケットベース)よりも、非同期のパラレルバスの方が遅延が小さく優位となります。
PE-Expert4では、TI DSPの非同期パラレルバスを使用して指令値をFPGAに書き込みます。DSPからの書き込み用の関数FPGA_writeでは書き込みデータは32bitとなっておりますが、実際の指令値値のビット幅(精度)はPWM生成ロジック次第となります(本演習では、pwm_if.vhdのcarrier_cnt -> 16bit)。複数回書き込むことで32bit以上も可能です。
ご紹介した各種アプリケーションはPE-Expert4(またはその派生)にて実装されております。
今後の展開としては、SoC(DSP+FPGA)の可能性についても触れましたとおり、SoCではバスの遅延および帯域(データ量)が格段に良くなります。実装次第ですが、個別デバイスでは1us程度の非同期バス遅延がありますが、半減またはそれ以上の改善が見込めます。
現状のシステムでも十分高速性は維持しておりますが、将来的により密接にDSPとFPGAが連携する必要がある、または、コストやサイズの要求によりSoCのニーズが高まる可能性はあります。