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地球という母

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  • 40代以上社会人 楊 仲慶さん

2024/12/2 vol.88

大分以前ですが、都市綜研インベストバンク・創業者の栁瀨さんと話する機会がありました。栁瀨さんは「共生」を自分の人生や経営の基本理念としています。氏が曰く、「すべての生き物は輪になって和を作り、共存関係にあります」。人は生まれるまで約10ケ月間、母親のお腹にいます。母親の健康が胎児にとって一番重要なことは言うまでもありません。私たち人類を1つの生物として捉えた場合、地球はまさしく私たちの母なのです。しかも、あの世に行くまでの約80年間を暮らさなければなりません。ところが、私たち人類は自らの手で大切な母親の健康を害しているのです。

私は以下の3つの事実に痛く感じずにいられません。
1.今、先進国の自動車保有台数はアメリカでは100人に86台、日本は100人に63台。1トンもある車が60kgの人を運んでいるのです。その「快適さ」のために、地球が何十億年もかかって作ってくれた化石燃料はわずか300年で使い果てつつあります。そして、今私たちはエネルギー枯渇や温暖化による異常気象の危機に瀕しています。
2.日本全国コンビニの店舗数は約5万8800軒。惣菜や弁当など、年間の廃棄量はなんと2,402万トン。これは日本の自給量を上回っているものです。一方、世界で餓死者は毎年1500万人、つまり1日約5万人にものぼります。私たちはこの「コンビニ」な生活をどう受け止めればよいでしょうか?
3.世界の軍事費予算は約2兆4000億ドル。一方、世界では12億人以上、つまり6人に1人が1日1ドル未満の苦しい生活を余儀なくされています。一体、こんな沢山の武器を何に使うのでしょうか?

地球という母が今、悲鳴を上げています。技術者の我々は、社会の一員としての行動が問われています。私個人としては、改めてパワエレ技術を通して車両電動化に貢献することと、日々の生活においては省エネ・省資源を実践することにより、少しでも地球環境に貢献していきたいと考えております。


一般社団法人 日本パワーエレクトロニクス協会
代表理事 楊 仲慶

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https://pwel.jp/articles/461

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