2024/10/14 vol.81
先日、中田・元横浜市長の著書「なせば成る」を読みました。さすが若くして市長になられた人で、多くの点に感心させられました。志の高さ、根っこからのプラス思考、仕事のてきぱきぶり、どれも学びたいものばかりです。その中で、改めて気づいたことは、「自分の評価は自分でしない」ことです。
中田氏曰く、「自分が持っている能力というのは、自分では分かりにくい」。自分が自分を客観的に評価することは、なおさら難しいです。「好きだ、得意だ」と自分が思い込んでやっても、結構周りから評価されないことが誰も経験することです。人は「好き」と「向いている」を混同することが多いと中田氏は言っています。歌手やプロ選手といった特殊な才能が必要な職業にあこがれ、「ああなりたい」と思ってもまったく向いていないこともあります。自分の才能、向き不向きを客観的に判断してくれるのは案外自分の周りの人なのです。なぜなら、「人間は所詮、自分自身を主観でしか見ることができないから」です。
中田氏が実践しているのは、ただ自分が好きなことをやるのではなく、「求められたことに、全力を尽くす」ことです。周りから評価されることを自分の使命として、一生懸命やることです。衆議院議員や市長になられたのも、周りからの勧めでなられたそうです。
考えてみれば、当たり前のことですね。私は経営しています。お客様に評価されない事業をやっても、結果は会社がつぶれます。技術者の中では、結構拘りをもっている人が多くいます。拘りをもつことは結構ですが、自己満足で終ってはいけません。会社に貢献しているか、周りやお客様から評価されているか、常に点検することが重要です。そして、人の意見、アドバイスを謙虚に聴く耳をもつことです。
一般社団法人 日本パワーエレクトロニクス協会
代表理事 楊 仲慶
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