2024/10/7 vol.80
「出世」を聞くと、世間では利己的なニュアンスが強く、決して褒め言葉ではありません。「出世のために他人を蹴落とし、魂までを悪魔に売り渡してしまうような人」というイメージがあるからです。だから、「あの人は出世に無関心だ」といえば、素晴らしい人物だと言われることさえあります。
本当にそうでしょうか。私はそう思いません。「出世に興味ない」という人は、落ちこぼれた人が自己弁護に使う言い訳ではないでしょうか。どんな組織も、本人の意思に関わらず、有能な人を抜擢します。辞書を調べても、「出世」の意味は仏が衆生済度のために出現すること、広義に言えば、世の中に出て、立派な地位、身分になることです。そして、その地位・身分を活用して、より大きな仕事ができるのです。
会社の場合を考えてみましょう。部長の反対でつぶれた企画でも、自分が部長になれば通ります。役員に反対されたプロジェクトでも、自分が役員になれば、ゴーサインを出することができます。従って、地位が上がれば、それだけ、自分の意思が通しやすくなります。より大きな仕事、より大きな目標を実現するには、やはり、それなりの地位・ポジションが必要です。そして、より大きく社会貢献することができることになります。人の価値はその貢献度に比例すると私は思います。その意味で、「出世」は自分の才能を発揮し、自己実現するための手段になります。もちろん、地位・名誉自体を目的化してしまうような出世は論外です。
最近、わが社(Mywayプラス)では、「1年後にリーダーになる」、「3年間後に技術者を卒業し、経営管理者になる」、などのことを皆さんの前に宣言する人が増えてきました。誠にうれしいことです。社長としても、積極的にサポートしていきたいと考えています。
一般社団法人 日本パワーエレクトロニクス協会
代表理事 楊 仲慶
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