2024/4/8 vol.54
「馬上行動」という言葉は中国語で、「すぐに行動する」という意味です。大分前ですが、中国のトップ家電メーカー・ハイアールの工場に行った際にこの言葉を見ました。入り口や会議室など、至るところに、このスローガンが貼ってありました。
ハイアールの前身は青島市日用電器工場で、1984年の売り上げは348万元、赤字147万元。同年12月に、張瑞敏氏が社長に就任。現在売り上げ2275億元(約4.4兆)を超える企業に成長しました。この驚異的な成長を遂げた背景には、「馬上行動」という企業文化が全社員に浸透されている証でもあります。
先日、わが社に中途入社したばかりの技術者を怒ってしまいました。担当上司から指示してもすぐに動かず、期限過ぎても報告がなかったのです。「なぜ報告しなかったのか」と聞いたら、「もう少し結果を出してから報告するつもりでいた」との返事でした。ビジネスの世界は、時間との戦いです。要するに、決められた時間内に何点取れるか、です。
「馬上行動」の心構えとして、私は次のようなことを意識して実践しています。
1) 依頼された仕事は、すぐに計画します。目的や仕様、期日等は明確か、他人(他部署)に依頼すべきことは何か、やってみないとわからないことはあるか、などを分析します。
2) 他者(他部署)に依頼することは早めに依頼します。早めに依頼することで、相手も断りにくいのです。特に情報収集やノウハウの提供など、積極的に協力してもらうと、それだけ仕事を速く進めることができます。
3) 有意注意でアンテナを高くします。難しい課題やどうすればよいかわからないことは放っておくのではなく、問題意識を頭にインプットし、隙間の時間を利用して、ネットで検索したり、会話の中で他人に話したりすると、何かのきっかけで解決の糸口が見つかることがよくあります。
4) 「80:20の法則を応用し、2割の時間を使って、8割の作業を完成させておきます。特に、完成度をあげるために、時間がかかるものついては、これが大変重要です。残りの2割は、隙間の時間を利用して、徐々に完成度をあげていけばよいのです。
皆さんは、どのような心構えで仕事に従事していますか?
一般社団法人 日本パワーエレクトロニクス協会
代表理事 楊 仲慶
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