2023年6月29日(木) 10:00~17:00
特長
① 電気自動車の構造やメリット,モータの種類と特徴,構造や特性などの基本的な技術について解説します。
② パワー回路で使用される半導体の種類や使用法,PWM制御などのスイッチング回路設計上の注意点について解説します。
③ インバータやコンバータ回路の構成,ノイズ対策などについて解説します。
④ 永久磁石同期モータの等価回路や正弦波駆動について解説し,スカラー制御やベクトル制御を実施する制御アルゴリズム,非干渉制御,エネルギー回生手法などについて解説します。
⑤ IPMSMの特徴であるマグネットトルクとリラクタンストルクを用いた最大トルク制御の考え方を解説します。
対象
・モータの種類や特性について基礎知識を学びたい方
・モータを制御するための基礎知識を学びたい方
・インバータ回路やDC/DCコンバータ回路の基礎知識を学びたい方
・永久磁石同期モータの基本的な駆動原理を学びたい方
・永久磁石同期モータのスカラー制御,ベクトル制御手法を学びたい方
・永久磁石同期モータの高効率駆動法,エネルギー回生手法を学びたい方
・埋込磁石同期モータの最大トルク制御手法を学びたい方
・これからモータ制御に携わろうとしている方
学べること
・モータの種類,構造,特性がわかる
・PWM制御などのスイッチング回路,インバータ回路がわかる
・エネルギー回生可能な昇圧型,降圧型DC-DCコンバータがわかる
・インバータのサージ電圧対策,ノイズ対策,ノイズを出しにくい実装技術がわかる
・永久磁石同期モータの方形波駆動法,スカラー制御手法やベクトル制御手法がわかる
・非干渉制御の必要性や弱め界磁のメリット・デメリットがわかる
・エネルギー回生の手法がわかる
・IPMSMの最大トルク制御手法がわかる
概要
SDGsやカーボンニュートラルへの取り組みが進む中, 自動車はモータを用いた電気自動車へ移行が始まっており,操作性や居住性を高めるために,電子制御されるモータが多用されています。さらにAIを活用した自動運転車両へと大きな変化が始まっています。車両には,補機と呼ばれる小型モータから主機と呼ばれる大型モータまで,さまざまなモータが使用され,インバータによって電力が制御されています。これらのモータ制御システムは,高効率・高精度・高信頼性,さらに静音性や低振動が求められます。特にバッテリーの限られたエネルギーによる航続距離を延ばす高効率制御やエネルギー回生技術も重要です。
本セミナーでは,最初に電気自動車の構造やメリット,モータの種類と特徴,構造や特性などの基本的な技術について解説します。次にパワー回路で使用される半導体の種類や使用法,PWM制御などのスイッチング回路設計上の注意点,インバータやコンバータ回路の構成,ノイズ対策などについて解説します。その後で,永久磁石同期モータの等価回路や正弦波駆動について解説し,スカラー制御やベクトル制御を実施する制御アルゴリズム,非干渉制御,エネルギー回生手法などについて解説します。最後に,IPMSMの特徴であるマグネットトルクとリラクタンストルクを用いた最大トルク制御の考え方を解説します。
プログラム
1. 自動車の歴史と構造
1.1 自動車が抱えてきた問題
1.2 電気自動車のメリット
1.3 ハイブリッド車とEVの構造の違い
1.4 燃費と電費
2. モータを駆動するための基礎技術
2.1 モータの種類と特徴
2.2 モータの構造とトルク発生原理
2.3 トルク発生原理によるモータの分類
2.4 磁石の形状と配置
2.5 巻線の結線と巻線方式
2.6 巻線の結線方式と効率
2.7 低電圧用と高電圧用モータの違い
2.8 永久磁石同期モータ(SPMSMとIPMSM)
3. スイッチングデバイスとモータ駆動方式
3.1 パワーデバイスの種類と特性
3.2 高電圧スイッチング回路設計上の注意事項
3.3 アーム回路におけるデッドタイム
3.4 デッドタイムの影響
3.5 電圧制御と電流制御
3.6 駆動電圧の高電圧化のメリット
3.7 PWM制御とは
4. コンバータとインバータ
4.1 絶縁型と非絶縁型コンバータ
4.2 降圧型と昇圧型コンバータ
4.3 単方向コンバータと双方向コンバータ
4.4 エネルギー回生を可能にする双方向型コンバータ
4.5 インバータの回路構成
4.6 浮遊容量による影響とサージ電圧対策
4.7 ノーマルモードノイズとコモンモードノイズ
5. 等価回路と伝達関数
5.1 永久磁石同期モータの等価回路
5.2 3相モデルからα,β軸変換,そしてd,q軸変換へ
5.3 表面磁石および埋込磁石同期モータのブロックダイアグラム
5.4 d軸インダクタンスとq軸インダクタンス
6. 高効率・高性能化のための制御法
6.1 起電力と電流による電力とトルクの関係
6.2 モータの起電力波形と駆動電流の関係
6.3 スカラー制御とベクトル制御の基本的な概念
6.4 非干渉制御手法と必要性
6.5 弱め界磁のメリット・デメリット
6.6 回転体や車両の持つエネルギー
6.7 エネルギー回生手法
6.8 埋込磁石同期モータの最大トルク制御法
資料および講演の順序は,説明上,講演項目の目次と一部異なります。
講師
経験豊富な講師が電気自動車の構造からモータ制御をつなげて解説します!
電動モビリティシステム専門職大学 / 静岡理工科大学
学部長・教授 / 客員教授
電気学会 小形モータ関連委員会 委員長(2期 4年間)
電気学会 回転機技術委員会議員(2期 4年間)
電気学会 小形モータ関連委員会 幹事・委員(1992年~現在に至る)
電気学会 論文査読委員(2000年~現在に至る)
浜松地域イノベーション推進機構 パワエレ事業化研究会 会長(6年間)
モータドライブ応用研究会 代表幹事(6年間)
自動運転関連 有識者会議 委員(2017年~現在に至る)
日程・受講料
受講料
45,000円 (税別) / 49,500円 (税込)
当日までのご準備
1.Webセミナーアプリ(Zoom)のインストール
・インストールは
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・Zoomの仕様や推奨環境については
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・Zoomの利用方法は
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アプリのインストールが難しい場合、下記ボタンよりお問い合わせください。
当日の持ち物
1.マイク機能付きパソコン
2.講義資料(事前に協会より郵送します。)
3.筆記用具
主催
日本パワーエレクトロニクス協会