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パワエレセミナー講師インタビュー 早瀬雅彦先生

 

早瀬雅彦先生にご担当されているパワエレセミナー「燃料電池技術 ~パワエレ技術者のための燃料電池講座(実習付)~」について伺いました。

 


株式会社エノア 事業開発部 技術部長 早瀬雅彦先生

 

燃料電池との関りについて

 

―早瀬先生と燃料電池の関わりについて教えてください。

 

早瀬先生 私は20年近く燃料電池評価装置の開発に携わってきたので、燃料電池の特性についてはよく理解しています。

現在は、燃料電池の発電システムの開発や燃料電池スタックの販売を手掛ける株式会社エノアの技術責任者として、燃料電池を使った非常用独立電源などのシステム開発を行っています。今でも私自身で回路設計、ソフトウエア設計、機構設計を行っている現役の技術者であり、燃料電池を使った発電システムの安全設計などを得意としています。

 

―燃料電池の魅力について教えてください。

 

早瀬先生 私自身は燃料電池ではなく「水素」というエネルギーに注目しています。

リチウムイオン電池は、発電するといずれ電気がなくなり、放置しておくと自然放電して緊急時には役に立たなくなるといった問題があります。ガソリンや灯油などの他のエネルギーも、放置しておくと劣化して1年くらいで使えなくなります。

これらのエネルギーと比べて「水素」はアベイラビリティが極めて高く、劣化しません。そこに水素があれば、いつでも使えます。水素を供給し続ける限り、燃料電池はいつまでも発電し続けることができるのです。

 

セミナーの特徴について

 

-早瀬先生が担当しておられるパワエレセミナー「燃料電池技術」の特徴は何ですか?

 

早瀬先生 パワエレ技術者の方で、太陽電池やリチウムイオン電池に関わったことがある方は比較的多いのではないかと思います。私が担当するセミナーでは、燃料電池と太陽電池・リチウムイオン電池の違いについて説明します。また、電力源が太陽電池・リチウムイオン電池から燃料電池に変わったとき、発電システムの開発に関わる方々が何に気を付けなければならないのかを説明します。つまり、計測するセンサーが非常に多いなどの燃料電池固有の大変さについて解説します。

 

-一言でいうとどのような技術が習得できるのでしょうか?

 

早瀬先生 燃料電池を使ったシステムを設計する難しさとその注意点が理解できます。設計するときに気を付けるべきところが分かります。

 

セミナー受講の対象者について

 

-どのような方を対象としたセミナーなのでしょうか?

 

早瀬先生 太陽電池やリチウムイオン電池向けパワコンの設計に関わったことがあるが、燃料電池を扱ったことがない方、スイッチング電源の開発に関わったことがあるが、電池特性はよく知らない方などが対象となります。

5年以上の実務経験がある方の受講が望ましいと考えています。

 

燃料電池の実習について

 

-セミナーでは実習を行うようですが、どのような実習なのでしょうか?

 

早瀬先生 燃料電池スタックに水素を供給し、実際に燃料電池を発電させます。燃料電池に繋がった負荷を変動させ、IV特性を測定します。

同じ化学電池であるリチウムイオン電池と燃料電池の特性の違いを理解してもらうこと、燃料電池が負荷変動に弱いという特徴を理解してもらうことなどが実習の目的です。燃料電池の負荷変動試験の重要性などを理解してもらいたいと考えています。

 

 

-1月31日に開催される早瀬先生のセミナーを楽しみにしています。

 

早瀬先生 今回のセミナー向けに新たに資料を作成しています。期待してください。