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はんだ付けの基礎知識

2025年9月11日(木) 10:00~17:00

 

特長
・車載電装品のはんだ付けラインを立ち上げた経験のある講師が、製造目線での基板設計の基礎知識をお伝えします。
・外部に基板製造を依頼する設計者にも役立つ内容となっています。
対象
1.はんだ付け業務に携わっていますが、はんだの原理・原則が不十分な方(工場ライン、スタッフ)
2.はんだ付けの不良を減らしたい方
3.基板の回路設計に携わっている方(設計者、検査担当者)
4.品質保証部門の方
学べること
1.はんだ修正率の低減(はんだ不良率の低減)
2.はんだ品質の向上
3.直接製造原価の低減
概要
基板の設計は、明確な根拠があって設計されています。ただ、完成した基板を見たり評価をしてから”ああすればよかった、こうすればよかった”と気付いて後戻りが発生、基板の再設計、再制作をするケースも少なくありません。納期が迫り改版する余裕がないと、量産後の改版内容として取上げる項目として残る場合もあり、いつまで経っても製品の品質を高めるための開発に従事をせざるを得ないという方もいらっしゃるのではないでしょうか。
後戻りをなくし、品質を高めるためにはどのような点に考慮をして基板設計をしたらよいかを、製造側から見た視点で紹介します。
プログラム
1.ランド及びパッド設計(用語の説明)
2.反り対策
3.設計品質(搭載する部品サイズ、コーテイング剤の適用条件も含む)
4.ネジ締め(部品とネジ位置の距離も含む)
5.Vカット(基板分割)する際の注意事項
6.部品配置
7.ノイズ対策
8.熱対策(放熱対策)
 
プログラムの詳細はこちら
1.ランド及びパッド設計(用語の説明)
 ①ランドはリード部品、パッドは表面実装部品に適用。
 ②スルーホールとバイアホールの違い。
 ③基板流し方向に対してマイコン(IC)は平行に配置し、最後尾のランドを横長に。
 ④ブリッジ対策としてシルクを入れる、又ランドを楕円形に。
 ⑤リードのパターン間隔、チップ部品同士の間隔は適切に開ける。
 ⑥ランドサイズのスルーホールは一定にする(はんだ付け後、銅箔の断線に繋がり易い)
 ⑦発熱部品は、部品面及びはんだ面両側に重ならないような配置
 ⑧片面基板は両面基板より、ランド径サイズをやや大きくする(接続信頼性を確保する為)
 ⑨パッドサイズ大(例:パワートランジスタのメタルマスク開口部は田の字が好ましい(はんだボール対策の為)
 ⑩サイズ大のチップ部品は、はんだがダレにくい方向に配置
 ⑪チップ部品は基板流し方向に対して垂直に配置(チップ立ち対策)
 ⑫表面実装用コネクタは、基板流し方向に対して、フラックス残渣が溜まりにくい方向に配置
 ⑬電流大流れる回路パターンには、テイアドロップの採用(断線対策)
 ⑭マイコン又は多ピン半導体付近には、チップ部品は配置しない方が好ましい。(未はんだ対策)
 
2.反り対策
 ①高密度実装で、基板サイズ大の場合、ものによってはノーランドバーを設ける。
 ②挿入タイプのコネクタは、基板流し方向に対して平行に配置、カプラ端子が付く基板は、タッピングネジ取付け。
 ③アキシャル部品同士の間隔は 適度な距離を保つ
 ④リード部品のクリンチ時にクリンチリードが回路パターンに触れないこと。(ブリッジ対策)
 ⑤リードのアルミ電解コンの素子高さがある程度高いものは倒れによる傾きを考慮。
 ⑥リードICとアキシャル部品は一定の間隔を取る(ノイズ対策)
 ⑦ラジアル部品挿入する際の隣接間部品禁止領域
 ⑧小信号トランジスタ、ダイオードのデッドスペース
 ⑨ポイントはんだ付けの場合 はんだ付けする為の部品間隔=ノズル径+クリアランス
 ⑩アキシャル/ラジアル部品挿入する場合の隣接部品との距離
 ⑪コネクタ周辺には、背の高い部品は配置しない(コネクタのはんだぬれ不足対策)
 ⑫重量部品は片面側に纏めて実装(下面側に実装する部品は、落下しないように、計算式から試算 する)
 ⑬リレー実装時は、部品安定させる為の固定ピンを設ける。
 
3.設計品質(搭載する部品サイズ、コーテイング剤の適用条件も含む)
 ①はんだクラックを防ぐ為、チップサイズが一定以上ある部品の使用は回避する。
 ②コーテイング剤塗布によるクラックを防ぐ為、線膨張係数の小さい樹脂を選定する。
 ③下図の様な基板形状は避けること(基板通過時のセンサーの誤動作に繋がる為)
 
4.ネジ締め(部品とネジ位置の距離も含む)
 ①ネジ締めを行う基板は、ネジ締めの位置から、ある程度距離を取って部品配置する。(はんだクラック防止の為)
 ②多面取り基板では、個別基板の4隅にはねじ締めせず、全体基板の4隅にネジ締め。(はんだクラック防止の為
 
5.Vカット(基板分割)する際の注意事項
 ①チップ部品は、基板分割に対して平行に配置する。又、分割ラインから適度に距離をあけて配置すること。(はんだクラック防止の為)
 ②Vカットラインと部品が近い場合はスリットを入れる。
 ③Vカットやミシン目からはある程度距離を取って部品配置。
 ④コネクタのハウジング部にはくりぬき穴を設ける。

6.部品配置
 ①熱容量大部品は、基板全体に対して均等に配置する。(はんだぬれ不良対策)           
 ②熱に敏感な部品(水晶発振子、LEDetc)は、発熱部品から遠ざける。
 ③サイド型コネクタの勘合側に部品を配置しない。
 ④部品面側に、フラックス塗布によるフラックスの付着が発生するスルーホールを設けないこと。
 ⑤基板流し方向に対してチップ部品は垂直に配置

7.ノイズ対策
 ①差動ビアは線路方向にずらさない。
 ②パターン分岐後の長さは短く、線路長も合わせる。
 ③基板外周をGNDベタで囲う。
 ④水晶発振子(発振器)下にはパターンを通さない。
 ⑤コネクタ周辺にはノイズフィルターを設ける。      
 ⑥GNDブレーンを分断しないように設計。
 ⑦シャント抵抗は検出ラインに注意する。
 ⑧コネクタの部品下配線に注意する。
 ⑨コンデンサはマイコンから距離を開ける。
 ⑩IC(マイコン)の下はできるだけ グランドを入れる。
 ⑪GNDガードのパターン幅を太くし、パターンにビアを配置。          
 ⑫伝送線路で、重要な事は、直角配線、並行配線、入力配線に注意。        
 ⑬パスコンはマイコン(QFP)に対して、容量の小さい順に配置する。
 ⑭同一層で配線する。        
 ⑮スリット・跨ぎ配線を避ける。
 ⑯電源配線のビア数は電流容量に合わせて設定する。

8.熱対策(放熱対策)
 ①ビアは発生源(マイコン)に近づける。         
 ②筐体内部に熱が溜まらない部品配置(熱の逃げ場作っておく)
 ③QFPはバイアホールを設けて放熱し易くする。
 ④基板を垂直置きにすると対流熱伝達が上がり、熱抵抗は下がる。
 ⑤発熱部品は、表面、裏面で重ならないように配置する。
 ⑥基板端に実装した部位は、実質的に有効な放熱領域が少なくなるので、基板中央部に配置する。
 
講師
30年以上はんだに関わってきたエンジニアが伝える基板設計の基礎!
株式会社弘輝テック 谷口 成人先生 株式会社弘輝テック

中央大学理工学部(応用化学専攻)卒
①1979~1984年  平田紡績(株)
         ・漁網の染料開発、漁網材の品質改善
②1984~1988年  鈴鹿冨士ゼロックス(株)
         ・複写機の構成部品のガラス実装基板の生産ライン条件出し
③1988~2021年  住友電装(株) 研究部、電子事業本部生産技部
         ・車載はんだ付け製品の生産ライン立上げ、鉛
          フリー工法開発、はんだペースト材料開発、
          マイクロソルダリング技術者、実装工程管理技術者
          QC検定2級資格取得の為の指導に取組む。
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日程・受講料
開催日
【web】2025年9月11日(木)
期間
1日
時間
10:00 ~ 17:00
受講料
45,000円 (税別) / 49,500円 (税込)
当日までのご準備
1.Webセミナーアプリ(Zoom)のインストール
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  ・Zoomの利用方法はこちらから。
  アプリのインストールが難しい場合、ブラウザでの参加も可能です。詳しくはこちらをご覧ください。
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2.講義資料(事前に協会より郵送します。)
3.筆記用具
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