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[104]モータ基礎 講師インタビュー

 ―――「モータ基礎」の受講で得られる知識を教えてください。
 モータ入門は、モータに縁のなかった人向けの内容です。電気系のエンジニアだけを対象としているのではなく、モータに興味のある文系の営業の方なども対象にしています。得られる知識は、モータへの理解です。モータは電気を入れたら回ればいいのです。でも、実際のモノとしてのモータは結構いろいろなことが関連して複雑な技術が関係しています。
 実は、日本人ならモータの基本は理解しているはずなのです。小学校5年の教材で「電流の働き」というのがあり、クリップモータや、組み立て教材などを使って、実際に目で見て、触って、という体験があるはずなのです。そこで習ったことと、実際の世の中のモータとのギャップが大きく、仕事で関係したときのモータをどのように理解すればいいのかがわからないのだと思います。この講座は、そんな方々に向けて内容を作っています。
 ―――「モータ基礎」理解することで、どのように業務に活用出来ますか。
 モータの開発でメーカやエンジニアがどのようなことに苦労しているのかを理解できると思います。モータ技術とはどんなものなのか理解することができるので、モータに関係する業務を進める際に基本知識として活用できると思います。
 ―――「森本先生」が設計に参画した製品と設計の苦労話をお聞かせください。
 設計の経験ではなく、私がモータを始めたきっかけをお話しします。私は電気工学科出身ですが、所属した研究室はレーザの研究を行っており、私のテーマは化学レーザでした。化学反応からレーザの光を取り出すというものです。当時の電気工学科というのはとても広い分野を含んでいましたので、モータなどの強電科目を一切選択しなくても卒業できました。わたくしも自分のテーマが光や化学だったので、モータや電力などの強電科目は一切選択しませんでした。ところが、会社に入って、「君は電気工学科出身なのだからモータを担当してほしい」といわれて、すぐに会社を辞めようと思いました。しかし、不景気だったこともあり、自分で勉強して、何とか仕事をできるレベルになりました。そのときに勉強したのは大学の教科書や専門書でした。正直なところ、あまり役に立ちませんでした。理論や計算が主体で、仕事で困っていることの答えは出ていませんでした。どうやったかというと、モータメーカの人と打ち合わせるときに教わったり、自分で実験したり、学会発表を聞いたりして断片的に理解していったと思います。自力で身に着けたことなので、教科書だけで勉強した人より本質がわかっているのではないかと思っています。また、機械系の会社だったので、すぐに社内の第一人者になってしまったのも幸いだったかもしれません。
 モータの選定から始まって、設計、制御、機械とのマッチング、最後はモータメーカではできないようなトラブル対策まで経験しました。多くの製品でモータを使うので、大型から小型までの各種のモータを扱い、広い範囲のモータの技術に携わることができたと思います。会社を定年後に大学の職を得ましたが、ここで、自分の知識を客観的に整理することができた、ということもこのようなセミナーをやるにあたって、役に立っていると思います。